海洋堂のリボルテック「アメイジング・ヤマグチ シンビオート・スパイダーマン」を購入したので、実際に動かしてレビューします。
以前、どこかのブログで「リボルテックのスパイダーマンは、デッサン人形の代わりに使える」という話を読んだことがありました。
ちょうどそのころ、シンビオート・スパイダーマンが予約販売されていたので、
「色が違うくらいで、可動性能はそんなに変わらないだろう」
と、かなり軽い気持ちで注文。
届いたのはもうずいぶん前なのですが、今回あらためてじっくり触ってみました。
結論から言うと、イラストのポーズ資料としてかなり優秀でした。
スタンドなしでも比較的自立しやすく、普通の可動フィギュアなら難しそうな、かなり無理のあるポーズも決めやすい。
特に面白かったのが、胸部分が縦に3パーツに分かれていて、肩を前後に大きく動かせる構造です。
「腕がよく動くフィギュア」というだけではなく、肩まわりの表現そのものがかなり広い。
一方で、手のパーツが差し込み式だったり、ウェブの形が固定だったりと、気になるところもあります。
そこでこの記事では、いつも比較に使っている東亜重工 1/12 合成人間と並べながら、
「実際、どこまで動くの?」
を写真でじっくり比較してみます。
この記事でわかること
- 価格・サイズ・付属品
- 東亜重工 合成人間と並べた可動範囲の比較
- デッサン人形として本当に使えるのか
- どんなポーズに向いているのか
- 逆に、どんな人には向かないのか
「スパイダーマンのフィギュアとして気になっている」という方はもちろん、
「アクション系の絵を描くための可動フィギュアが欲しい」
という方にも参考になると思います。
ちなみに私は、スパイダーマンについては東映版~サム・ライミ版くらいまでの知識しかありません。
そもそも「シンビオート・スパイダーマン」が何なのかも、
異星の生命体(シンビオート)と一体化した状態のスパイダーマン
(海洋堂公式ページより)
くらいの理解です。
悪いスパイダーマン……なんでしょうか。
今回はそんな感じの、かなりライトなスパイダーマン知識でレビューしていきます。
アメイジング・ヤマグチ シンビオート・スパイダーマンの価格と概要
パッケージ裏には作例のポーズがずらりと並んでいます。結構、動きそう。
商品概要
| 素材 | PVC、ABS、POM、磁石 |
|---|---|
| サイズ | 全高:約160mm |
| 原型制作 | 山口勝久 |
| 価格 | 11,000円 |
| 付属品 | ・オプションハンド×6 ・オプションフェイス×1 ・シンビオート×2 ・壁拘束ウェブ×1 ・ウェブ×3 ・ウェブ先端パーツ×1 ・手首拘束ウェブ×1 ・貼り付きウェブ×1 ・ディスプレイスタンド×1 |
※スペック・価格は海洋堂公式ページより。
いま買うなら:2027年4月発売予定の「再販版」を予約受付中
私が購入したのは前回の販売分で、2026年6月末に発送されて手元に届きました。
現在は2027年4月発売予定の再販版(NR147)が予約を受付中です。価格・付属品の内容は同じです。
| 予約受付期間 | 2026年8月7日 12:00 〜 2026年10月9日 15:00 |
|---|---|
| お届け予定 | 2027年4月予定 |
| 予約特典 | 「侵蝕顔」×1 ※海洋堂直営店(海洋堂オンラインストア・ホビーロビー)で予約した場合。2026年10月9日 15:00まで |
※海洋堂オンラインストアの表記より(2026年8月19日時点)。受付状況は変わることがあるので、最新の情報は各ショップでご確認ください。
※予約特典の「侵蝕顔」は、海洋堂直営店(海洋堂オンラインストア・ホビーロビー)で予約した場合の特典です。
▼再販版(2027年4月発売予定)の予約はこちら
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開封と付属品
付属のウェブ(糸)は乳白色で、ろうそくのような色味のパーツです。種類は豊富で、相手を蜘蛛の糸で壁に拘束した状態まで作れます。
ただしウェブ類は形が固定で、自分で曲げて形を変えることはできません。ポーズに合わせて糸を自由に取り回す、という使い方はできないので、そこは知っておいたほうがいいと思います。
ディスプレイスタンドも付属します。
こちらが直営店予約特典の「侵蝕顔」です。
向かって右側が「侵蝕顔」、左側が「オプションフェイス」

ハンドパーツ

ハンドパーツは複数付属していますが、形状的に武器をしっかり持たせるのは難しいです。
フィギュアを使って「武器を構えるポーズ」などを描きたい場合は、別のリボルテックのほうが使いやすいと思います。
気になった点:手のパーツが差し込み式
手のジョイント部が「差し込むだけ」の構造なので、付け替えを繰り返すうちに後々ゆるくならないか、そこはちょっと心配です。
また、背中につく黒いパーツ(シンビオート?)は、本体が若干軟質系の素材だからか
差し込んでもポロリしやすかったです。
大きさは350ml缶の1.3倍ほど
全高は約160mm。350ml缶は高さが約12cmなので、缶の1.3倍ほどの背丈になります。写真右の東亜重工 合成人間(1/12)と並べてみると、結構マッチョだなぁというのが正直な感想です。
可動チェック:合成人間と並べて比較
比較用の東亜重工 1/12 合成人間と同じポーズを取らせて、どこまで動くのかを見ていきます。
直立・気をつけ 姿勢
まずは普通に立たせてみます。
ここは構造上、これくらいが限界。
逆に言えば、こういうニュートラルな人体ポーズより、
動きのあるポーズのほうが得意なフィギュアです。

腕はどこまで上がる? 肘はどこまで曲がる?

腕はかなり上がります。

肘はかなり深く曲がりますが、筋肉のボリュームがあるぶん、干渉してここが限界です。
胴体の横反り(左右)
胴体は分割パーツが多いので、かなりよく曲がります。
ここはデッサン人形として使う場合にも嬉しいところ。
単純に「腰だけを曲げる」のではなく、体幹全体を使ったポーズを作りやすいです。

首の可動


首の動きも自然です。
特に、少しうつむかせたり、視線をつけたりすると、ポーズの雰囲気がかなり変わります。
ここが最大の特徴:胸が縦3分割で、肩が大きく前後に動く
このフィギュアを触っていて、一番「なるほど」と思ったのがここです。
胸郭(きょうかく)が縦に3分割されています。
右・中央・左にパーツが分かれていて、左右のブロックがそれぞれ前後に動きます。
人間の骨格をそのまま再現しているわけではないのですが、この構造のおかげで、
肩を前後にかなり大きく動かせます。
いわゆる「肩を前に出す」「胸を張る」といった動きが、腕の付け根だけではなく、肩まわり全体で表現できます。

横から見ると、肩ごとグッと前に出ているのが分かります。

今度は逆に、肩を後ろへ。
この前後の可動幅が、そのままポーズの表現力につながっています。

肩を前に閉じたポーズを正面から見た比較
胸中央のブロックを覆うように、左右のブロックが前に出ています。

同じポーズを背中側から見た比較
まるで肩甲骨が大きく開いたような形になります。

肩を後ろに寄せた状態。
東亜重工 合成人間と比べると、肩の位置が大きく変わっているのが分かります。
この構造のおかげで、
「腕を前に伸ばす」
「肩をすくめる」
「胸を張る」
「肩を内側に巻く」
といった動きが、かなりダイナミックに作れます。
デッサン人形として見たとき、ここはかなり大きな長所だと思います。
手首の可動
手首を反らせるとこのくらい。
手首下げ
上体の反り・前屈と、膝・つま先の可動
ここからは床に寝かせて、体幹と脚の可動を確認します。
上体の反り
前屈
膝はかなり深く曲がり、ふくらはぎが太ももまでしっかり付きます。
太ももの反り。
最後はつま先です。可動の限界まで動かしてみました。

足先まで細かく調整できるので、立ち姿だけでなく、
飛び上がる・着地する・蹴るといったアクション系のポーズにも対応できます。
▼この可動を自分でも試してみたい方はこちら
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デッサン人形として使える?正直な感想
ひととおり動かしてみたので、ここからは絵の資料として使えるかどうかを正直に書きます。
「デッサン人形の代わりになるか?」
→ ヒーロー系・アクション系のポーズを描くなら、かなり使える。
ただし、「万能な人体モデル」ではありません
良かった点
まず一番良かったのは、可動範囲の広さ。
関節そのものがよく動くうえ、各部にひねりが効くので、
「あと数度だけ腰をひねりたい」
「肩をもう少し前に出したい」
といった、ポーズの微調整がしやすいです。
そして最大のポイントが、やはり胸部3パーツ構成。
肩を前後に大きく動かせるので、普通の可動フィギュアでは作りづらい「肩まわりのニュアンス」を作れます。
さらに関節も比較的しっかりしているため、ポーズを決めたあとにヘタりにくく、いろいろな姿勢を試せます。
そして何より、
「普通の立ち姿より、ちょっと大げさなくらいのポーズが似合う」
のがスパイダーマンらしいところ。
イラストでいうところの「けれんみのあるポーズ」を作るのが得意です。
気になった点
一方で、気になるところもあります。
まず、手のパーツが差し込み式。
頻繁に交換することを考えると、長期使用で緩まないか少し心配です。
また、ウェブパーツは形が固定なので、自由自在に変形させることはできません。
そして、このフィギュアはかなりマッチョ。
そのため、
「普通の人体を観察したい」
という目的には向いていません。
特に女性キャラクターや細身のキャラクターの資料として使うのは厳しいです。
さらに、若干重めなので、付属スタンドは少し頼りない印象。
スタンドで空中ポーズを取らせると、多少グラッとすることがあります。
また、軟質素材だからか、スタンドの差し込みが外れやすく、背中につくパーツなどもポロッと外れることがあります。
ポーズを頻繁に変更するフィギュアなので、このあたりは少し気になるところです。
こんな人に向いています
このフィギュアが特に向いているのは、
- ヒーロー・アクション系の、動きの大きいポーズを描きたい
- 人体のポーズをいろいろな角度から確認したい
- フィギュアとして飾るだけでなく、資料としても使いたい
という人。
こんな人には向きません
逆に、
- 標準的な人体を確認したい
- 女性キャラや細身のキャラを描く資料が欲しい
- 武器や小道具を持ったポーズを作りたい
という人には、別の可動フィギュアを選んだほうがいいと思います。
いろいろ遊んでみた
東映版風に 「地獄からの使者!! スパイダーマン」
正座
あぐら
タイガーステップ
フェニックススプラッシュ

ムーンサルト

カミゴエ ちょっとサイズが合ってないかな

キック

曲者!!

まとめ
このフィギュアの立ち位置は、「人体の教科書」ではなく「アクションポーズの引き出しを増やす道具」でした。
特に良かったのが、胸部の縦3分割による肩まわりの可動。
肩を前に出したり、胸を張ったり、肩をすくめたりと、アクションポーズに必要な動きをかなり大きく作れます。
さらに、各関節のひねりも効くので、
「走っている途中」
「飛び上がる瞬間」
「着地した瞬間」
「敵に飛びかかる瞬間」
のような、動きの途中にあるポーズを作るのが得意です。
ただし、あくまで「スパイダーマンの体型」。
かなりマッチョなので、標準体型や女性キャラクターの人体資料としては使いにくいです。
武器もしっかり持たせにくいので、そういった用途なら別のリボルテックのほうが向いています。
それでも、
飾ってよし。
動かしてよし。
絵を描く資料にもよし。
という、なかなか面白いフィギュアでした。
最初は「とりあえず買ってみるか」くらいの気持ちで購入したのですが、触っていると「次はこのポーズができるかな?」と、どんどん試したくなる。
結果として、「資料として買ったのに、普通にフィギュアとして遊んでしまう」。そんな一体でした。
次の再販は2027年4月発売予定で、予約の受付は2026年10月9日15時まで。気になっている方は、期限だけ頭に入れておくといいと思います。
▼予約受付は2026年10月9日15時まで
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