hide先生のColoso講座、第3弾を一応最後まで見終えたので、レビューします。
「公式とパターンで覚える!かんたんキャラクターディテールアップドリル」。第1弾の人体、第2弾の顔ときて、今回のテーマは服のシワや構図といった「ディテール」です。
私は2025年12月の公開前予約で購入し、段階公開を追いかけて、途中からは駆け足での視聴でした。
結論から言うと、服の描き方をここまで体系的に教えてくれる教材はなかなかないと思います。一方で、「初心者向けの基礎講座」と期待して買うと合わない部分もあります。
この記事では、実際に受講した私が、良かった点も気になった点も正直にレビューします。
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なお、hide先生の第1弾・第2弾のレビュー、3講座どれを選ぶべきかの比較は別記事にまとめています。
講座概要
| 講座名 | 公式とパターンで覚える!かんたんキャラクターディテールアップドリル |
|---|---|
| 講師 | hide(フリーアニメーター) |
| ボリューム | 全21講・19時間8分 |
| 定価 | ¥33,500(2026年7月時点) |
| 販売 | Coloso(買い切り型・視聴期限は無期限) |
※Colosoはセールをよく開催しています(この記事を書いている時点でも割引バナーが出ていました)。実際の販売価格は公式ページでご確認ください。
この講座の特長は大きく3つ
1. シワや構図を「公式とパターン」で覚える
講座名のとおり、シワの入り方などを「公式とパターン」として覚えていくスタイルです。「なんとなくこの辺にシワが入る気がする」という感覚頼みだった部分に、理屈が入るのが特徴です。
2. 服の描き方(着衣)を体系的に学べる
一番のメインはセクション3の着衣パートです。私が受講して一番ありがたかったのもここでした(詳しくは感想パートで書きます)。
3. 練習資料が「描き込まれた素体」に進化
第3弾では、先生のいつもの絵柄で顔まで描き込まれた素体イラストが練習資料として用意されています。おかげで練習が楽しくなりました(こちらも感想パートで詳しく)。
カリキュラム(全21講・19時間8分)
公式のセクション構成はこうなっています(2026年7月時点・公式ページより)。
| セクション | 内容 | 講数 |
|---|---|---|
| 01 始めに | 導入 | 4講 |
| 02 人体の予備知識と基礎知識 | 第1弾(人体)・第2弾(顔)のおさらい要素が強いパート | 4講 |
| 03 服の描き方の法則とパターン | 着衣。服の構造とシワのパターン。この講座の本題 | 7講 |
| 04 キャラクターを魅力的に描く演出のコツ | キャラ単体を印象的に見せるポーズ・構図・アングルの回 | 4講 |
| 05 実践編 | ライティングの基本+線画から色塗りまでの完成実演 | 2講 |
第1弾・第2弾を受講済みの人は、本題はセクション3からと思っておくといいです。逆に、第3弾から入る人にとっては、セクション1〜2が前提知識の補習になってくれます。
実際に受講してみた感想
一番ありがたかったのは着衣パート
実際に受けて一番ありがたかったのは、セクション3の着衣パートです。服の描き方をここまで体系的に解説してくれる教材は、私はほかに見たことがありません。まあ、私が知らないだけかもしれませんが・・・。
シワの入り方を何種類も「パターン」として教えてもらえるだけではありません。生地の厚さでシワのでき方がどう変わるか(薄手のカットソーと厚手のトレーナーでは全然違います)、シワが作る影をどう付けるか、シワを線ではなく立体的な凹凸としてとらえる考え方まで、順を追って解説してくれます。
セクション後半では、代表的な服の描き分けも教えてくれます。ワイシャツ+ネクタイ、スーツ、ダウンジャケット、デニム、プリーツスカート、さらにローファーやスニーカーといった靴まで、私が数えただけでも15種類以上ありました。「この服、どう描くんだっけ」と迷ったときに戻ってこられる、辞書的な使い方もできそうです。
感覚で誤魔化していたシワに、理屈で線を入れられるようになりそうです。体得はこれからですが(笑)。
練習が「修行」から「楽しい」に変わった
もうひとつ嬉しかったのが資料の進化です。
第1弾のレビューでも書きましたが、あちらの資料は味気ない素体が中心で、正直修行のようでした(笑)。第3弾の資料は先生のいつものタッチで描き込まれていて、素体の上にディテール(顔や髪など)や服を自分で描いて練習できます。講座の指示ではなく私が勝手にやっている使い方ですが、これが割と楽しいです。
この練習をするなら、クリップスタジオ(クリスタ)を使用して受講するのがおすすめです。素体のレイヤー(透明なシートを何枚も重ねて1枚の絵にする機能)の上に、服のレイヤーを重ねて描けるからです。
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受講ペースについて正直に
白状すると、私は途中から手を動かさず、通しで視聴しただけの講もあります。全21講・19時間8分はそれなりのボリュームなので、「全部手を動かしながら」を最初から自分に課すと挫折しやすいかもしれません。まず通しで見て、手を動かす講を選ぶ受け方もアリだと思います。
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ここが良かったポイント
- 服のシワに「理屈」が手に入る: 感覚で誤魔化していた部分をパターンで置き換えられる。生地の厚さによる違いや、シワが作る影まで解説してくれる。類書・類講座が少ない領域
- 代表的な服の描き方が一通り揃う: カットソーからスーツ、スカート、靴まで15種類以上。「この服どう描く?」の辞書としても使える
- 練習資料の質: 先生のタッチで素体から仕上げまで描き込まれた資料が付いてくる。私はこれを下敷きに自分で描く練習をしていて、これが結構楽しい
- 第3弾からでも入れる配慮: セクション1〜2に第1弾・第2弾のおさらい要素があり、シリーズ未受講でも置いていかれにくい(人体・顔をがっつりやりたい人は第1弾・第2弾へ → hide講師3講座の比較記事)
気になったポイント(人によっては合わないかも)
正直に書きます。3つあります。
セクション4は基本テクニック集、セクション5は駆け足
セクション4は、キャラクター単体(背景なし)のイラストを印象的に見せるための、ポーズ・構図・カメラアングルの回です。三分割法や黄金比といった構図の基礎も簡単に説明してくれるので、初めての人が置いていかれる心配はありません。
ただ、位置づけとしては「人物イラストをもうちょっと良く見せるコツ」を集めた基本テクニック集です。初心者でもすぐ使える実践的な内容ですが、構図や演出の理論をじっくり深掘りする回ではないので、そこを期待すると物足りないかも。
色塗りはクリスタ操作が「できる前提」
セクション5は、前半でライティングの基本——光の当たり方と、当て方によって絵の印象がどう変わるか——を学びます。後半は、アイデア出しから線入れ、色塗り(アニメ塗り)まで、先生がポイントを都度説明しながら1枚のイラストを完成まで描く実演です。先生の全工程が通しで見られて、資料も付いてくるのは正直良かったです。
ただし後半、特に色塗りはさらに駆け足で、クリスタの操作は「当然できるでしょ」前提です。「乗算でグラデーションを加えていきます」「囲い込みツールを使って」とサラッと言われて、先生がどんどん塗り進めていくのを見ている感じになります。
乗算(下の色と掛け合わせて暗く塗り重ねるレイヤーの合成モード)と言われてピンと来ない段階の人は、置いていかれると思います。実際、簡単なアニメ塗りとはいっても工程は結構多く、私は後から資料を見返しても「ムムム」となりました(笑)。もう少しゆっくり段階を踏んでほしかった、というのが本音です。
例題にメイド服が多め
あとは好みの問題ですが、例題にメイド服が多めです(軽く出てくるものも含めて3回登場します)。フリルやエプロンはシワ練習の題材として優秀なものの、私のような年代にはちょっときついものがありました(笑)。
この講座がおすすめな人
ひとことで言えば、初級から中級へステップアップするための講座です。人体や顔はなんとか描けるようになったけど、イラストを完成させると「なんかちょっと違う」「見栄えが悪い」と感じている、初級以上・中級未満くらいの人に合うと思います。逆に中級者以上の方には、物足りなく感じる部分があるかもしれません。どの口が言ってるんだという話ですが(笑)。
おすすめな人
- 人体や顔はある程度描けるが、服を着せると急に嘘くさくなる人
- シワを感覚で描いていて、毎回仕上がりが安定しない人
- クリスタの初歩的な操作と、レイヤーの合成モード(乗算など)の基礎知識がある人
- 第1弾・第2弾を受講済みで、次のステップを探している人
向かない人
- 人体の描き方そのものから学びたい人 → まず第1弾から(第1弾レビュー)
- 顔の描き分けを学びたい人 → 第2弾が担当領域です(第2弾レビュー)
- デジタルイラスト自体がほぼ初めての人 → セクション5で置いていかれる可能性が高いです
- 構図や色塗りを深く学びたい人 → セクション4はキャラ単体を良く見せる基本テクニック集で、構図理論を深掘りする内容ではありません。セクション5も駆け足なので、この分野が主目的なら専門の教材を探すほうが向いています
まとめ
第3弾「かんたんキャラクターディテールアップドリル」は、服のシワを感覚ではなくパターンで描けるようになりたい人のための講座でした。
- 本題はセクション3の着衣。シワの理屈から代表的な服の描き分けまで揃っていて、ここだけでも受ける価値があると私は思います
- 資料が進化していて、練習は第1弾より楽しい
- ただし構図・演出はキャラ単体を良く見せる基本テクニック集くらいの内容。色塗りは駆け足
第1弾・第2弾と同じく、「誰にでもおすすめ」ではありません。でも刺さる人にはしっかり刺さる、hide先生らしいドリルです。
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ほかの講座とまとめて学びたい方には、セットCLASSもあります。
顔(第2弾)と一緒に学ぶなら:
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人体の基礎(第1弾)と一緒に学ぶなら:
どんな角度でも崩れない!公式パターンで極める人物画ドリルCLASS![]()
第1弾から第3弾まで受けてみて思うのは、このシリーズが一貫して「立体を意識して人物イラストを描くこと」を教えてくれるということです。デフォルメされたキャラ絵の中に、立体という「真実」を入れていく感じ。3講座のどれから始めるべきか迷っている方は、比較記事もどうぞ。
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