10月末 XP-PENより新型液晶ペンタブレット『Artist Pro 24(Gen2)』が
4Kと165HZの2モデルを同時に発売。
今回、165HZモデルの方を購入したので、レビューしたいと思います。
初めてデジタルで絵を描き、液晶タブレットを購入した初心者の立場からのレビューとなります。そのような観点からお読みいただければ幸いです。
4Kモデルと165HZモデルの主な違い
4Kモデル ¥199,800
- 4K高解像度(3840 x 2160)
- 色域カバー率 99% sRGB, 99% Adobe RGB, 98% Display P3
- 表示色10億7000万色
- リフレッシュレート60HZ(一秒間に60回画像更新)
165HZモデル¥ 169,800
- 2.5K解像度(2560 x 1440)
- 色域カバー率 99% sRGB, 99% Adobe RGB, 94% Display P3
- 表示色1670万色
- リフレッシュレート165HZ(一秒間に165回画像更新)
※リフレッシュレート・・・1秒間にディスプレイの画面が何回更新されるかを表す値で、
高リフレッシュレートほど、動画や映像がよりなめらかに見え、低リフレッシュレートでは、画面のちらつきが発生し、目の疲れの原因となる可能性ありとの事。
このモデルを選んだ理由
大きな画面サイズ
まず、私が最も重視したのは画面サイズです。老眼のため、大きな画面で作業したいと思い、私の机にのるサイズで出来る限り大きいサイズを選びました。(そもそも普段紙に描いていたので、拡大縮小できる事に考えが及ばなかったということもあります)
安定性のある付属スタンド
次に注目したのは、付属のスタンドです。角度調節が広範囲で可能な、しっかりとしたスタンドが最初から付いているのが魅力的でした。後からスタンドやアームを探すのが手間だったので。
信頼できる描画性能
XPPENの最新技術であるX3スマートチップを搭載した新製品は、技術的な詳細は私には分かりませんが、多くのレビューで高評価を得ていることから、描画性能面は大丈夫だろうと思い選びました。
付属品の多さ(ペンが2種類)
製品に同梱される付属品が多く、とりあえず購入後すぐに使い始められる点です。特に、2種類のペンが付属していることがよかったです。当初、太いペンは扱いづらいのではないかと懸念していましたが、細いペンも同梱されていたことで安心しました。この配慮は非常にありがたく感じました。
165Hzモデルを選んだ理由
4Kモデルではなく165Hzモデルを選んだ理由は主に以下の3点からでした:
1. 複数のブログやYouTube配信者さんのレビューで、24インチサイズなら2.5K解像度で十分という意見を目にしたので、そんなに細かい描画はしないしいいかなと。
2. 165Hzモデルの方が価格が安く、コストパフォーマンスが良いと判断しました。
(それでも十分予算オーバーでしたが・・・)
3. 私のPCのスペックでは4Kモデルを十分に活用できないんではないかと懸念していた。(実際ちょっとスペック的にいっぱいいっぱいだった)
4Kモデルと165HZモデルどちらを選ぶ
私自身、4Kモデルを使ったことがなく、液タブを初めて購入したばかりなので、こういうことを言うのはおこがましいですが、ペンの反応速度や画像表示のレスポンスが気になる方や、サブモニターとしてゲームをする予定の方以外は、予算に余裕があってPCスペックも十分なら、4Kモデルを選んだ方がいいんじゃないかなと思います。私の経験はまだ浅いですが、高解像度のメリットを考えると、4Kモデルは多くのシーンで活躍してくれるんではないかと。
大きさ
机の上のものを全部かたずけて置いてみました。⇩机の上に角度を下げて置いた感じ 備え付け机の奥行は55cmです。
普段、資料などを前に置いて描画していますが、机の奥行きが55cmでは、資料や別のモニターを奥に設置するのが厳しいです。奥行き70cmぐらいは欲しいところです。
付属品いろいろ
スタンドはしっかりしたつくりで安定しておりグラつきもないです。
角度は16度~72度まで角度調節可能と調整範囲も広いです。
ただし、0度にはならないです。
いろいろな付属品がついていて、ありがたい限りです。ペンケースは少し物を取り出しづらいので、頻繁に出し入れする用途には向いていないと感じます。そのため、普段使わないものをしまっておくために使うことになりそうです。ペンホルダーが2つ付属しているので、そちらにペンを常時置こうと思います。
使用感
他の機種を使ったことがないため、参考にならないかもしれませんが、画面表面がサラサラしており、非常に書き心地が良いです。
自分レベルでは、視差についても特に気になることはありませんでした。
素早く描いてもカーソルの遅延を感じることなく、線がスムーズに追従してきました。
最初は設定を誤って、リフレッシュレートを60Hzにして描画していたのですが、その時は線が後から追いかけてくるような感覚がありました。そのため、165Hzのリフレッシュレートが描画性能に大きく影響しているのではないかと考えています。
質感・画質
表面は画面・枠ともにマット仕上げで、サラサラとした質感があり、指紋や手油が付きにくく、非常に使いやすいです。
画質に関しては、接続しているノートPCが有機ELディスプレイで、そちらと比較すると若干劣る印象を受けますが、それでも十分に美しい映像です。
ただ、マットな艶消し加工の影響か、ウェブページなどを表示した際に色の鮮やかさに少し欠け、若干物足りなく感じる瞬間もありました。それでも、全体的には非常に満足できる画質だと思います。また、艶消し加工のおかげか、映り込みもなく、目に優しい印象を受けます。
私の使用しているノートPC側有機EL画面 光沢タイプ 映り込みあり
(15.6型 画面解像度2880 x 1620 ビット深度10ビット)
Artist Pro 24側画面 非光沢タイプ 映り込みなし
(画面解像度2560 x 1440 ビット深度8ビット)
個人的には、液タブの画質に関しては全体的に満足しており、艶消し加工が目に優しく、長時間の作業にも適していると感じています。
描画範囲
描画範囲の御参考までに 比較対象のノートはセミB5サイズ(179㎜×252㎜)
パレットを下げて、ぎりぎりまで描画範囲を広げてみました。
写真下手ですみません。
設定ミス
最初に描画している時は特に感じなかったのですが、液タブ側でネットを見ていると、どうにも画面がもっさりしていると感じることがありました。
設定を確認したところ、ディスプレイ解像度が接続しているPCの画面解像度(2880 x 1620)になっていたため、これが原因だと思い、液タブ画面解像度の(2560 x 1440)に変更したところ、画面のもっさり感がなおりました。
また、最初の設定では液タブ側でリフレッシュレートが60Hzしか選べなかったため、PCのスペックが足りないのかと思っていたのですが、解像度を変更したらリフレッシュレートが165Hzに設定可能になり、実際に変更したところ、カーソルの遅延も解消されました。
60Hzの設定では素早く描くと遅延を感じていたのですが、165Hzに変更すると、遅延がなくなり非常にスムーズに描画できるようになりました。
もし画面がもっさりしていると感じたり、カーソルの遅延が気になる場合は、
解像度設定を2560 x 1440に変更し、リフレッシュレートを165Hzに設定すると改善されるかもしれません。
その他
海外製品なので、注文から届くまで時間がかかると思っていたのですが、驚いたことに次の日には届きました。
もしこの製品を購入した際は、玄関で段ボールから製品を取り出して運ぶことをお勧めします。
製品の箱には取っ手がついているので、その方が運びやすいです。私は段ボールのまま2階まで運んだため、腰を痛めそうになりました。(歳のせいもありますが・・)
段ボール自体はドアギリギリの大きさですが、中身はクッション材が1つだけで、かなり余裕があります。
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