古代インカ・アンデス不可思議大全 芝崎みゆき レビュー 

「古代インカ・アンデス不可思議大全」は、南米大陸西岸のペルーからボリビアにかけての古代文明を紹介する魅力的な一冊です。
ぱっと見た感じ漫画っぽく内容軽めの本に見えますが、その実、綿密な文献調査や現地取材に基づいた内容を分かりやすく解説している凄い本です。ナスカの地上絵、マチュピチュ、インカ帝国などのアンデス文明に興味がある方にぴったりの本だと思います。

この本の特徴は、著者の独特な手描き文字と可愛らしいイラストで、複雑な歴史や文化を分かりやすく解説していることです。堅苦しさを感じさせず、まるで漫画の単行本の巻末コラムを読んでいるような親しみやすさがあります。(すべて手描きなのがおそろしくびっくり)
内容もかなり充実しており、様々な文献や現地取材に基づいた情報が豊富に盛り込まれています。
又、ただ学説や歴史をわかりやすく紹介するわけではなく、偉い学者の方々の説や歴史上の人物にも、時にユーモアを交えながらツッコミも入れつつ解説を進めてくれます。

スペインによるインカ帝国侵略についても詳細に描かれており、インカ側の視点から見ると胸が痛むような内容もありますが、ゆるい絵柄と文字で表現されているため、重苦しさをあまり感じずに歴史の真実に向き合うことができると思います。

この本の魅力をさらに深めるために、各文明の出土品をインターネットで画像検索することをお勧めします。特にナスカの土器など、現代の小学生の図画工作のような可愛らしくて愛嬌のあるデザインが多く、驚きと楽しさを感じられると思います。(著者も一部を精巧な手描きで模写してくれています)
ボリュームがあるため、一気に読み通すのは大変かもしれませんが、アンデス文明の不思議さと魅力を、楽しみながら学べる読み応えのある一冊です。


 

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